前置詞「of」の意味とイメージ!「about」との違い!!
前置詞は日本語の意味や用法だけでは使いこなす事が難しい品詞です。
理由は前置詞にはコアのイメージがあるので、
そのイメージを中心に文中でさまざまなニュアンスを生み出すからです。
なので前置詞を攻略するためには「意味」や「用法」だけでなく、
個々の前置詞が持つ「コアのイメージ」を掴む必要があります!!
今回は、そんな前置詞の中から「of」のイメージをお伝えいたします。
前置詞「of」の基本的なイメージ!!
前置詞「of」のイメージは「橋渡し・繋げる」です!!
この前置詞には、他の前置詞のように位置関係を表す前置詞ではなく、
物事と物事に繋がりを持たせ「関係性をはっきりさせる働き」があります!
どういうことかと言うと、例えば「A of B」であれば、
ただ単に「A」と言われただけでは「何のAか」分からないことがあります。
ですが、それが「Bに関連するA」であれば、何なのか分かりやすいですよね?
そういった橋渡し的な役目をするのが、この前置詞「of」のイメージです!!
言葉で説明しても分からないので、例文を見ながらイメージを掴んでみましょう。
派生イメージ : 何かの一部分
The leg of a chair.(椅子の足)
A member of the baseball team.(野球部のメンバー)
上の例文は典型的な「of」の使い方「何かの一部分」ですね^^
それぞれの文を見てみると。。。
・The leg ⇒ 何の足か分からない ⇒ 「chair」の足
・A member ⇒ 何のメンバーか分からない ⇒ 「baseball」のメンバー
こんな風に「○○の××との関係を繋げること」で「明確」にしています!!
この明確化は、英語と日本語の違いの大きな部分です。
例えば、日本語で野球のキャプテンやチームの話をしていると分かっている際には、
わざわざ「野球のキャプテンが~」「野球のチームが~」とは言いませんよね?
おそらく「キャプテンが~」「チームが~」という風に言うと思います、
ですが、英語は理由は分かりませんが「それだけでは物足りない感覚」があります。
なので、英語で何か物事を表す際には何に関連があるものなのか?
。。。をはっきりさせて表現しなければなりません!!
英語は「物事の表現」に関しては、とても繊細でハッキリと区別したがるんですね。
派生イメージ : 分離
The number of rooms.(部屋数)
A cup of tea.(カップ一杯の紅茶)
A piece of apple pie.(一切れのアップルパイ)
これらの文章も「of」の「はっきりのイメージ」が働いているものになります。
分かりますよね?^^
「The number」「A cup」「A piece」だけでは何なのか分かりません!!
なので「rooms」「tea」「apple pie」との関係を繋げている訳です。
派生イメージ : 説明や性質
The arrival of the bus.(バスの到着)
The plays of Shakespeare.(シェイクスピアの戯曲)
The invention of the i-phone.(アイフォンの発明)
説明するまでもないですが、リンクを貼って「何なのか」を説明していますよね?
同じように性質でも「何の性質なのか?」を表現できます。
A girl of an angel.(天使のような女の子)
The wave of a mountain.(山のような波)
このように「of」の働きは「明確化」にあり、物事をハッキリさせる役割があります。
私達は「of=~の」と日本語訳を考えてしまいますが、
大事なのはそうではなく「明確化」にあると覚えておいて下さい!!
例えば以下の文をご覧下さい。
I’m sure of your success.(君の成功を確信しているよ)
They are afraid of making mistakes.(彼らは失敗を恐れています)
これらの文で「of」が使われている理由は「明確化」したい意識があるからです。
・I’m sure ⇒ 何を確信してるの? ⇒ 「success」を
・They are afraid ⇒ 何を恐れているの? ⇒ 「making mistakes」を
だから、これらの文ではそれを明確化する「of」の出番という訳なんです。
これは日本語訳の「~の」で覚えてしまったら思いつかない「of」の意識ですね^^
前置詞「of」と「about」の違い!!
今回の「of」のはっきりのイメージが掴めたら「about」との違いも簡単です。
・of ⇒ はっきり
・about ⇒ 周り
よく「think of」と「think about」で悩んでしまいますがその違いは。。。
He thought of her.(彼女について考えた) ← 彼女自身について
He thought about her.(彼女について考えた) ← 彼女周辺も含めて
。。。になります。
⇒ 英会話のための英文法!基本前置詞「about」の意味とイメージ!!
今回の「of」の意識によって、更に分かりやすくなったのではないでしょうか?
こんな風にイメージが掴めると、前置詞の違いも明確化して使いやすくなりますよ。
なので、前置詞は意味・用法・イメージを掴む事、
イメージを掴んだら、それを使って実際に声に出して練習する事、
そうやってイメージを定着させて自然に使い分けられる形を目指して行きましょう!!
前のページ ⇒ 英会話のための英文法!基本前置詞「into」の意味とイメージ!
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※要望が多かったため作りました!良かったら参考にして下さい(^^)
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タグ:前置詞
仕事で英文を書く必要があり、正確なニュアンスを伝えたくてあれこれ検索していました。
むちゃくちゃわかりやすかったです!!
長年のもやもやがすっきりしました。
これからは、自信を持って前置詞を使い分けできそうです。
ありがとうございました。
>ぽんたさん
コメントありがとうございます。
前置詞のニュアンスは難しいのでモヤモヤしますよね。
ここでは書いていないですが、
この「of」という単語は「off」から来たとも言われていて、
一部を切り取ったという印象があるそうです。
だから、材料がハッキリ見た目で分かる物の場合には、
よく「Made of ~」が使われていて、
例えば「木製の」だと「Made of woods」になるのは、
木の一部を「off」した物だからとも言われているそうです。
英単語は意味よりイメージが大事で、
そのイメージが掴めると使い分けがはっきりしてくるので、
英語の理解が深まりますね。
分かりやすい解説、ありがとうございます。I’m sure of/about の違いのモヤモヤが解決しました。made of〜についても、理由は知らないまま暗記を頼りに使っていましたが「なるほど、そう言うことなのか」と腑に落ちました。
天使のような女の子は a girl of an angel ですか?
>みーさん
コメントありがとうございます。
英語って日本語訳も大事ですが、
その訳が生まれる根本的なイメージも大事なんですよね。
学校の授業とかだと、時間的な制約もあって日本語訳で進みますが、
なぜそういう訳になるのか?を英語のイメージを基に考えると、
理解しやすくて良いと思っています。
天使のような女の子は、、、そうですね。
間違いです、直しておきました、ご指摘ありがとうございました。
このイメージで限りなく正しいという根拠はどこから来ているのでしょうか?
>くもりのち晴れさん
イメージなので、絶対的にこれが正しいというものはないと思いますよ。
いろいろな本やサイトでイメージを紹介していますので、
そういうのを調べて、ご自身で納得のいくイメージを見つけてみてください。